2023年11月17日 09:30
わかりやすく言いますと、『コーポレートコーディネート事業』が、僕たちが行っている唯一の事業なんです。そのなかに未知社のコーポレートサイトに載っている各サービスや、プロダクト(商品・商材)があるという立ち位置です。
1~2時間くらいの時間をかけてお客様にインタビューをして、なにがこの会社の今の課題なのかを徹底的にヒアリングします。会社をどういうふうに見せたいのか、つまりはブランディングですね。そういったところを聞いて『だったら、コーポレートサイトを直すべきですね』『社長さんの思いがそれほど強いなら、動画を1本作ったら伝わりますよ』みたいなことを話したり、提案します。そうして各社の悩みに対して、プロダクト提案をしていくんです。
なぜそんなことをするかというと、僕はよくあるビジネス書みたいなものを読んでいると眠くなるんですよ。人に会いに行って、その人の話を聞くことで学ぶ。そういう姿勢で行くと『ウチの事業はすごくて有名な会社とも取引があり、こんな事例もある。組織論はこう、採用はこんなことに取り組んでいて、社員に対してはこういう想いを持っている』といった話が出てくるんです。そうやって居酒屋なんかで話しをうかがってから帰るのですが、そのときに話されたことは、コーポレートサイトに20%ぐらいしか載っていない。100社あれば99社がそうですね。あれほどの想いや熱量があるのに、外にはほとんど伝えられていないことがわかったんです。
僕はマーケティングの人間で制作はやってこなかったのですが、マーケティングをやるためには、まずブランディングを構築してあげないと効果が出せない。そうだとすれば、制作から逃げていたらマーケティングの仕事が一向にはかどらない。そういう想いからやろうと始めたのが、コーポレートコーディネート事業なんです。
顕在化している困りごとは、100あるうちの40%くらいなんです。残りの60%はインタビューをしているなかで出てきます。『そんなことも、伝えたかったのですか』『そんな課題があったのですか』みたいなことが出てくるんです。僕らはブランディングをしていく過程で、社長の頭のなかをDX(※1)すると言っています。あとは会社案内やパンフレットなど、紙で会社のことを伝えているものが多くあるんですよ。面白いことに、それには上手くまとまっているものがあったりする。じゃあ、これもDXしましょうと。紙のものは直接人と会わないと、渡せないじゃないですか。だからホームページに載せておくほうがいいですよ、これもDX化させましょうとお話することもあります。これらを僕らは、ブランディングDXと言っています。クライアントからは『ブランディング会社でもないし、制作という切り口でもない。そういうことに取り組んでいる会社は、なかなかないね』といった声をよくいただきます。僕らがやっていることは、コンサルティングに近いんです。
求める人財については、すごくシンプルです。未知社の『世のポテンシャルを飛躍させる』というミッション『全ての人が輝く世界に変える』というビジョンと、その人が人生をかけて成し遂げたいことがリンクする人ですね。僕らのミッション・ビジョンがその人の人生をかけて成し遂げたいこととリンクするならば、最高の状態だと思います。なぜなら仕事をしながらミッション・ビジョンを追い求めると、自然にその人のやりたいことが実現できるからです。それが弊社の、唯一の採用基準です。
うちは髪の毛の色は自由です。いちおう、TPO(※3)だけ考えようねとは言っています。たとえば営業だったらインナーカラーとかにして、アポのときは括って見えないようにするとか。服もピアスも自由ですし、今のところいませんがタトゥーも自由。LGBT(※4)もADHD(※5)もいますし、ギャンブラーもいますね(笑)。あとこれは僕がというより、メンバー同士が勝手にやっているのですが、普通の組織だったら、『あの人の考え方って、ちょっとあり得ない』とかって言うじゃないですか。でもウチではありませんね。
『めちゃめちゃ、(雰囲気が)変わったじゃないですか』で終わる。そういうのは、ウチの組織ならではなんだろうなという感じは、すごくしますね。ただ統率する側は、大変なこともありますけど(笑)。
短中期でいうと、やりたいのは介護系とか就労支援、就労移行支援ですね。あと不動産系の分野も興味がありますが、介護系や就労移行支援などの方が先に進められそうです。僕らはマーケティングが自分たちでできるので、競合さんに対してすごく有利だと思っています。助成金を活用したりしてやれるので、参入したいと考えています。
僕は人を事業で成長させて、大成させていくと言っているのですが、そもそも、そうなる前にできるようにしてあげた方がいいはずなんです。そのためには幼少のころから、キャリアを考えるべきだと思うんですよ。早くからキャリアを考えたら、早く努力ができる。そのためにキャリア教育の事業をどんどんやりたいと思っていて、まず高校生から始めることを決めています。高校生のキャリア教育の授業を学習塾さんと組んで、学習塾のひとコマにキャリア教育という枠を作ってやっていきたいんです。この考えには、発展系もある。まずは高校生を対象にしたところから始め、ゆくゆくは幼児にもキャリア教育を施していくというものだ。
さらに言うと幼稚園児や保育園児からキャリア教育をして、わかりやすく言えばキッザニア(※6)のオンライン版を作りたいなと思っているんですよね。オンラインキッザニアも存在しますが、例えばアニメやAIを活用するとかしてもっと身近なものにしてゆく、それが最終的に僕が一番やりたいビジネスなんです。※6 キッザニア:世界中で展開されている、子供向けの職業体験型テーマパークである。Kid+z+aniaで“こどもの国”の意味。
僕はポテンシャルを秘めた人が、ひとりでも多く大成する会社を作りたいと思っているんです。自社のコーポレートサイトのトップには、『事業によって人のポテンシャルを開花させる企業』と書いています。僕が一番やりたいことは、まさにそれです。ポテンシャルを秘めているけれど、個性が強すぎて認められなかったり、職業自体が変わっていて差別されたりする人たちを受け入れる。ADHDの人も、そうです。事業を通じてお客様と向き合いながら人を育てて、彼らが大成して自信を持つ。そして、社会から認められる。僕はこの会社で、それを実現したいんです。初めてお会いした人に『未知はどんな会社ですか』と聞かれたら、『人を育てる会社』と答えます。自らが採用した社員に深い愛と情を注ぎ、人を育てることに注力する経営者がいる未知社ならば、きっと未来は明るく開けることだろう。