見た目やメンタルケアのグッズで病気や障害のある子どもたちを笑顔にしたい!

一般社団法人チャーミングケア 代表理事 石嶋瑞穂 氏

『チャーミングケアモール』は病気や障害のある子ども(スペシャルキッズ)の見た目やメンタルのケアをする商品を集めた日本初の特化型ECショッピングモールです。代表理事の石嶋瑞穂氏によって2020年1月に立ち上げられました。石嶋氏や出品者は、自身の子どもの闘病経験を踏まえ「こんなものがあったらいいな」を商品化しています。子どもとその家族の笑顔を社会で支えたいとエネルギッシュに活動する石嶋氏にお話を伺いました。

見た目やメンタルケアのグッズで病気や障害のある子どもたちを笑顔にしたい!


“かわいい”と“かっこいい”を実現するチャーミングケアという考え方


昔から「病は気から」と言うように、過度なストレスは免疫力を低下させ、様々な不調や病気の原因になるということが科学的に証明されています。言い換えれば、気持ちを明るく持つことが不調や病気の改善に繋がると言えるでしょう。
「チャーミングケア」―――聞きなれない方が多いとは思いますが、石嶋さんが考え出した言葉です。大人の医療現場では、薬の副作用で髪が抜けたり、切除手術で身体の一部を失ったり、がん患者などの外見的な変化の問題を解決し、ストレスを軽減させるための「アピアランス(外見)ケア(※)」という支援が浸透し始めています。しかし、子どもにはそういった考えがなかなか浸透していないのが現状なのです。

 ※アピアランスケア――「医学的・整容的・心理社会的支援を用いて、外見の変化を補完し、外見の変化に起因するがん患者の苦痛を軽減するケア」と定義/国立研究開発法人 国立がん研究センター 中央病院

見た目やメンタルケアのグッズで病気や障害のある子どもたちを笑顔にしたい!


「病気や障害があっても、“かわいい”や“かっこいい”を追求する気持ちに変わりはありません。そんなスペシャルキッズのかわいらしさ、子どもらしさを尊重するケアを『チャーミングケア』と名付け、多くの方に知ってもらおうと活動しています。



多種多彩な品揃え。商品検索のしやすさが特長


チャーミングケアモールには、スペシャルキッズや家族が前向きに生きることに繋がる商品が多種多彩に揃っています。
最大の特長は、商品の検索のしやすさです。帽子・ウィッグ・お洋服・衛生用品・車いすといった商品別や年齢別に商品を探し出すことができるほか、疾患や障害別の困りごとに対処する商品を絞り込んで検索することができるようになっています。

さらに、出品者の情報ページも設置。製品の詳細な紹介やどのような経緯で作られたかといったストーリーを掲載し、製品への理解を深めてもらう工夫がされています。商品の機能や使い方などより詳しく知りたい時は、サイトで出品者に直接質問ができるので安心です。

「検索のカテゴリーには、『ギフト』の項目も設けました。闘病中の子どもの家族だけでなく、それを支える周りの人がお見舞い品やギフトを選ぶ時に利用してほしいからです。


見た目やメンタルケアのグッズで病気や障害のある子どもたちを笑顔にしたい!


スペシャルキッズの世話の担当は、ほとんどがお母さんになりがちです。周りの人がチャーミングケアの商品に関心を持つことでスペシャルキッズと家族への理解が深まり、ひいてはケアする方の心身の負担を軽減することになればと考えます。


息子さんが大病に。チャーミングケアの大切さに気づく


三人兄弟のお母さんでもある石嶋氏。今から4年前、三男さんが幼稚園に入園したのを機に、各種販促企画・制作やWEB制作・運営などを行う会社を立ち上げました。しかしその直後、当時小学校2年生だった長男さんが急性リンパ性白血病であることが判明。パソコンを入院先に持ち込んで、看病と仕事に明け暮れる日々が始まりました。

ある時、抗がん剤治療をするためにCVカテーテルという医療機器を体内に留置する手術を受けることになり、病院から引き抜き防止や感染防止のためにカバーを作ってくださいと言われます。

販売してないんですか?と聞いたら、「市販品はないので、基本的に保護者の方に手作りしていただいています」と。
看病で睡眠がほとんど取れない日が続いていて、布を買いに行く時間もない。切羽詰まって手先の器用な友人に事情を話してお願いしたら、快く引き受けてくれたんです。


出来上がったカバーは、某世界的ブランドのタオルを使ったお洒落なもの。
辛い入院生活で気分がふさぎ込み、家族以外の人とコミュニケーションを取ろうとしなくなっていた長男さん。はじめは渋々着けていたそうですが、次第に「ブランドもんなんやで!」と手づくりのカバーを看護師さんたちに自慢するようになったそうです。

見た目やメンタルケアのグッズで病気や障害のある子どもたちを笑顔にしたい!
CVチャームストライプ(泉州タオル)


ここで、子どものためのアピアランスケアの大切さに気づいた石嶋氏。そしてそれは、病気や障害があるすべての子どもに言えることではないのではないかと感じたのです。


チャーミングケアを当たり前に。B to Bの販路開拓も


「基本的に知りたがりなんです。『なんでやろう?』と疑問が湧いたら調べずにはいられない」と石嶋氏。入院中の長男さんが個室から大部屋に移ると、同じ境遇にあるお母さんたちから様々な話を聞きました。その中で、「こんなものがあったらいいな」のヒントをもらったのです。
さらに福祉機器の展示会を見学に行くと、子どものための福祉グッズの出展は人気があるのにごく僅か。
「これでいいの?」と感じた石嶋氏。
実際に自分の子どものために便利グッズを手づくりしている人と展示会の出品者に声をかけ、チャーミングケアモールが始まりました。

見た目やメンタルケアのグッズで病気や障害のある子どもたちを笑顔にしたい!


多くの人に実際に商品に触れてほしいと、神戸と東京の量販店での展示販売会も開催しました。
現在、石嶋氏が力を入れているのは、「B to B」の販路開拓です。

「展示販売会をしてみて、やはりモノに直に触れていただく場所を増やしていくことが大事だと思いました。そこで、商品を置いてもらう療育施設や病院などを探して、アンテナショップのような存在をつくっていこうとしています。


チャーミングケアの対象となる子どもたちは全国に約20万人いるそうです。石嶋氏の活動によってチャーミングケアが当たり前になり、子どもたちとその家族の笑顔が全国に広まる日が来るのもそう遠い話ではないかもしれません。

見た目やメンタルケアのグッズで病気や障害のある子どもたちを笑顔にしたい!


一般社団法人 チャーミングケア
本社:〒563-0041 大阪府池田市満寿美町12-20-303
オフィシャルサイト:https://charmingcare.jp/

社長インタビューとは?

社長インタビューは、大阪で活躍する企業の経営者の思いやビジョン・成功の秘訣などを掘り下げる人気コンテンツです。 商品誕生および事業開始秘話から現在までの道標や、経営で特に意識をされているところ、これからの成長において求める人材… 様々な視点から、企業様の魅力を発信致します。現在、大阪府下の中小企業様を120社以上の取材を通じ、「大阪 社長」「大阪 社長インタビュー」といったビッグワードで検索上位表示の実績があります。取材のお申し込みについては、下記よりお問合せください。