株式会社ジャパンパシフィックマネージメント 代表取締役 冨田竜海（とみたたつみ） 氏

19歳の時に東京都吉祥寺にて宝飾品事業を立ち上げ、その後北海道ニセコにて観光産業を中心にさまざまな事業を展開。
沖縄でのレンタカー事業やホテルやレストラン向けのコンサルタント業など事業の幅を広げる。
北海道と沖縄を行き来する傍ら、26歳の時に株式会社ジャパンパシフィックマネージメントを設立。
さらに、当時最年少で北海道町村議会議員に当選し、政治的な面からも地域活性化に貢献してきた冨田氏だが、2020年ほぼすべての事業が新型コロナウイルスの影響を受け月商2000万円が60万円まで落ち込む。
すぐさま不採算事業を精算し、当時日本中の経営者が抱えていた店舗の営業が出来ず売上がたたないという課題解決を目指してオンライン上で売上をつくるサポートを行うためのウェブマーケティング事業を構築したことでマイナスから一転過去最高収益を更新する。

その後、事業規模の拡大を機に本拠地を関西へ。
さまざまな成功と失敗を経験してきた起業家にいくつもの転機と、今後の目標など話を伺った。

10代で営業に必要なスキルを身につけて起業

起業家として華やかな経歴を持っている冨田氏。しかし、その道のりはさまざまな苦難もあった。茨城県水戸市で生まれ育ち、父親がALS（筋萎縮性側索硬化症）という難病を患ったことを機にたびたび電気や水道が止まるほどの貧困生活へ。 そこから抜け出すために13歳からアルバイトを始める。高校生のころに居酒屋やキャバクラの客引きを経験したことをきっかけに、接客や営業のいろはを学ぶにつれて人間の原理原則・行動心理学などに興味を持つようになる。

僕には運動や勉強など人より優れているものは何もありませんでした。家がお金持ちなわけでもなければイケメンでもなく、人に自慢できることが何もない僕にとって初めて自信を持てたこと、それが営業でした。営業は勉強や運動と違って学べば学ぶほど成果に繋がってそれがとにかく面白かった。結果を出せば色々な人に喜んでもらえて収入にも繋がる。勉強は大嫌いでしたが、こと営業に関することとなれば必死に勉強してトライ&エラーを繰り返すようになりました。

信頼できる人からのアドバイスが転機に

キャリアの原点ともなるスキルを身につけた冨田氏は、長野県のスキー場で出会った人に「どうせ扱うなら単価の高い商材を扱え」という理由で宝石の営業を勧められ、東京都新宿区にある宝石商の会社に就職。
完全フルコミッションの営業ながら、初日で営業新記録をたたき出し、トップセールスマンに。 就職して1ヶ月ほどで当時19歳だった冨田氏が30代・40代の部下をマネジメントする立場に昇進する。
その後、仲間3名とともに同業種の会社を設立し、月収は200万円を超える。お金を稼ぎたい一新で起業し、ある程度のお金を手にするものの、複数のお客様から「お金はゴールではなく手段。お金を求めて仕事をしてはダメだ。」と言われ続けるうちに改めて自分のやりたいことにチャレンジしようと決意する。 学生時代にお世話になった人生で最も尊敬する先輩が建設会社を経営する傍ら小さなバーを経営していたことに憧れバーテンダーを目指した。 学生時代の経験から飲食店がどれほど厳しい世界か理解していた冨田氏は少しでも成功の可能性をあげるために「都心ではなくライバルが少ない地方」かつ「地域のポテンシャルが高く、財布の紐が緩む観光客が大勢訪れる」場所を探し、日本全国の観光地を巡る。
その中でたまたま友人からの口コミで訪れた北海道ニセコで地域の名士と出会い、今後のグローバル化を見据えて英語を習得するようにアドバイスを受ける。 すぐさま事業を手放し、世界で最も成功したスノーリゾートとして名高いカナダ ウィスラー（※1） へ単身乗り込む。
ウィスラーリゾートを運営するウィスラーブラッコム社に直談判し、数百名の候補者から見事採用を勝ち取りフード&サービス部門へ配属。その後、英語はもちろんレストランビジネスや富裕層向けのVIPサービスなど今まで経験したことのない多くをことを学んでいった。
（※1） カナダ ウィスラー：ウィスラーはカナダ ブリティッシュ コロンビア州のバンクーバーの北に位置する町で、北米最大級のスキーリゾートであるウィスラー ブラッコムで知られている。

カナダ時代の冨田氏

当時の僕は中学校1年生の英語も理解できないレベルで面接はたった5分ほど話しただけ。絶対に落ちたと思っていましたがまさかの合格でした。
後に、当時の面接官に採用の理由を聞いたところ『笑顔はこれまで生きてきた人生を全て表す。君は素晴らしい笑顔を持っていたからだよ。』と教えてくれました。
あの時の言葉は今でも忘れられません。

冨田氏の人生のターニングポイントには、常に信頼できる人との出会いがあり、その方からのアドバイスを素直に受け入れすぐに実行する行動力があった。

様々な経験とスキルを身につけ、帰国。
ニセコエリアの中心である倶知安町の駅前通りにあった古民家をリノベーションし、小さなバーをオープンさせる。



周辺のお店や民家に一軒ずつ宣伝して回るなど、地道な宣伝のおかげもありすぐさま繁盛店になったが、自身では想定をしていない層のお客様からの来店が多く、慌ててヒアリングを行った結果、自身で思い描いていたニーズと全く違うところにニーズがあることを知り、すぐさま開店したばかりの店舗を改装することを決意。
安価で若者向けのバーから、地域で最も高い客単価の高い落ち着いた雰囲気でゆっくりお酒を嗜めるバーへ一気に方向転換させる。

その後、バーを日常的に利用してくださっている複数のお客様から「1軒目に行けるような落ち着いて食事ができるお店がない」との声を聞き、ならば自分で作ろうと日本全国の日本料理店を食べ歩き、以前アルバイトをしていた店舗責任者だった店長を口説き日本料理店をオープンさせる。 開店当初は赤字に悩まされたものの、徐々にお客様が増え、予約困難な人気店へと成長させる。
廃墟同然だったスナックをリノベーションしてつくった店内

次に沖縄だ。バーや日本料理店によく来られていたドクターのお客様とのご縁をきっかけに病院の集患をサポートする仕事を始め、この頃から北海道と沖縄を行き来するようになる。

その後、料理人と富裕層を結ぶオンラインサービスやフレンチレストラン「Tatsumi Restaurant」 、レンタカー事業、ホテルやレストラン向けのクリーニング請負事業など次々に参入していった。


フレンチレストラン「Tatsumi Restaurant」

さらにこのタイミングで北海道倶知安町で当時最年少の議会議員となり、政治面からも地域を盛り上げていくべく奮闘する。

メキシコ観光担当大臣（当時）と共に


そして2020年、新型コロナウイルス感染拡大により、ほぼすべての事業が大打撃を受け、月商 2000万円が60万円に。 これを機にすべての事業を見直し、同じく大打撃を受けた店舗の課題を解決すべく、ECサイトの構築やLINE公式アカウント/Lステップを活用したウェブマーケティング事業をスタートさせる。

冨田氏が培ってきた営業スキルや店舗運営経験をシステム構築に反映させることで、実績を積み重ね、次々に取引先を増やしていくことですぐにコロナ前の業績を超え過去最高収益をたたき出す。

お客様が商品やサービスを買う時・買わない時、それらには必ず理由があります。どんな業種・業態でも購入意欲が高い方とそこから離脱してしまう方には共通の行動パターンがあり、その一つ一つにしっかり対策していくことで必ず成果は出ます。同業他社に比べて圧倒的にクライアントが成果を出してくれていることが僕たちの強みです。僕たちはクライアントの成果こそが最大の広告宣伝と考え、クライアントと二人三脚で成果を出すことに全力で取り組んでいます。

現在はウェブマーケティング事業に加え、企業の広報戦略を立案するPRマーケティング事業を収益の柱として確立し、日本全国あらゆる業種・業態のクライアントをサポートしている。
今後は日本で培ったノウハウやスキルを活かして海外進出し、国際的な展開を目指している。

オンラインセミナーの様子

社会課題解決への「利他心」

ウェブやSNS業界では、まだまだコンプライアンスが整っていないという冨田氏。
短期的な利益追求思考に対して危機感を感じている。

継続的な利益はお客様や取引先との信頼構築を追求した結果であって、日々の行動の積み重ねです。ウェブ上で派手できらびやかな情報発信を繰り返し、弱みにつけ込んで見込み客からお金を搾り取ったり、下請けを使い捨てするようなビジネスモデルは決して長くは続きません。
利益の源泉は信頼関係です。そのためには、相手を思いやる道徳心と事業を成長させる経済そのどちらも学ばなければいけません。
僕自身まだまだ修行の身ですが、少しでも業界の発展に貢献したいとの想いから毎週オンラインセミナーを無料で開催しています。有料のセミナーや講座で学んだこと、先輩経営者やお客様から教えていただいたこと、自身で取り組んだ施策の中でも効果のあった施策を紹介するなど毎回テーマを決めて行っています。

毎週のオンラインセミナーのほかにもYouTubeや各種SNSでも情報発信をし続けている。
会社経営を通じてお客様や同業他社、地域社会に思想的な影響を与える存在を目指しているという冨田氏。

僕たちの経営理念は、『マーケティングの力で再び日本を世界一に』です。
日本人としての誇りと先人たちが築きあげてきてくれたこの尊い国に生まれた責任を胸に、日々クライアントと真摯に向き合い、企業や地域の課題解決に向けて全力で取り組んでいきます。

クライアントとの対談動画

株式会社ジャパンパシフィックマネージメント
本社：大阪市北区梅田1－12－12 東京建物梅田ビル12階
オフィシャルサイト：https://jpm-marketing.jp/

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