ニッチビジネスのスペシャルカンパニー!少数精鋭、社員数10名で年商35億円を売り上げる酒類の専門商社

株式会社ダイセイワールド / 代表取締役 久保靖宏氏

                                                                

ワインや洋酒を始めとする国内外の酒類を幅広く取り扱う酒類の専門商社として、時代のニーズや多様化する消費者の嗜好にスピーディーに対応している会社が浪速区にある。海外からオリジナルワインや並行洋酒を仕入れ、日本国内の小売業へ卸販売を行っている株式会社ダイセイワールドである。国内外の仕入・販売ソースから得た市場のトレンド情報をもとに、全国1,000社を超える得意先に対してタイムリーに販売提供するスタイルをとりながら、より良い商品をよりリーズナブルな価格で購入したいという消費者ニーズにマッチした価格帯の販売を実現している。創業は2004年、40代のときに会社を立ち上げた代表取締役 久保靖宏氏に酒類販売に懸ける熱い思いを伺った。


ニッチビジネスのスペシャルカンパニー!少数精鋭、社員数10名で年商35億円を売り上げる酒類の専門商社


40代で独立!当初3名でスタートした食品・酒類の専門商社



前職は総合商社のサラリーマンだったそうですが、40代で独立されたきっかけは何だったのだろうか?
独立する前は総合商社の酒販部で働いていました。ただ若い時からいつかは自分自身で独立をしたいという夢がありましたので40歳を超えたときに改めて自分自身の人生を見つめ直していろいろ考えた末、やはり人生は一度きりなんで、後悔しないようサラリーマンを続けるより、自分自身の責任で結果がついてくる独立を決断しました。

サラリーマン時代は、毎晩遅く帰宅するような仕事漬けの毎日で酒類に関わる仕事はおもしろくやりがいも感じていた。ただ当時それなりの生活基盤もできていたので独立に対しては奥さんが真っ先に反対するかと予想をするが、何故かすんなり賛成、その奥さんも立ち上げ当時から会社を支える創業メンバー。現在、ダイセイワールドは酒類の専門商社として事業を行っているが、酒類の取り扱いには、酒類免許取得の時間を要した為、当初は食品からのスタートだった。

創業当時はどんな食品を取り扱われたのですか?
まず最初は単発でスポット商材の食品中心で販売をしてました。弊社で最初の思い出深い自社企画商品は大阪のキャラクターでのデンマーククッキー、よしもと缶缶クッキー「でんがなまんがなデンマーク」でした。ライセンス契約をして自社の独占販売商品として期間限定で卸販売をしました。ただ創業当時、会社が駆け出しの頃は知名度も全くなかったので吉本さんのネームバリューを使わせていただいき、全国の新規顧客開拓等に貢献をしてくれました。大阪発信で一定期間、安定した販売実績で大変ありがたかったと感謝しております。

ニッチビジネスのスペシャルカンパニー!少数精鋭、社員数10名で年商35億円を売り上げる酒類の専門商社

久保氏1人で会社を立ち上げ、1か月後には奥さんと社員が1名加わり、3名でスタートを切ることとなった。当初は価格訴求のいい食品等を販売し、1年目は年商2.5億円。その後、段階的に酒類卸販売免許を取得、元来自分の得意なフィールドである酒類ビジネスを展開していくこととなる。
その当時、世の中の酒類ビジネス業界事情は、酒類小売免許緩和に対して自由競争化時代に入り、酒類を取り扱う業態も多様化し、その店舗数も増加していていった。円高による輸入酒類をはじめとした価格競争もより激しくなってきた頃でもあった。


強みは「品質」「価格」「サービス」!ニッチビジネスのスペシャルカンパニー



2004年の創業以来、酒類の販売に必要な販売免許を段階的に取得していく中で会社設立3期目に年商10億円をクリア。2008年には国内外の酒類全般を扱える全酒類卸販売免許も取得し、そこから今日に至り輸入酒・国産酒の販売を重ね着実に売上を伸ばしていくこととなった。

他社との違いはどんなところでしょうか?
海外からの豊富な情報力と仕入力にスピード、そして瞬発力ですかね。何はともあれニーズを嗅ぎ分けてお答えする対応の速さは徹底しています。 少数精鋭の特性を活かし、最終決定までのスピードが速く、各自がフレキシブルに対応できる組織にしています。我々のビジネスモデルの原点はまず、リーズナブルな価格でいかにより良い商品をお客様に提供できるか、そこが市場競争において最も重要と考えています。そこに特化し長年実績が積み上げられ、回りからの信頼も積み重なってきているんです


ニッチビジネスのスペシャルカンパニー!少数精鋭、社員数10名で年商35億円を売り上げる酒類の専門商社

久保氏の言うように、まさしく少数精鋭で、10名のスタッフで年商は約35億円。そのうち、営業に久保氏を入れても6名、おのおのが各カテゴリーに対しての仕入れも兼任しているという。1人1人のビジネス力が思い切り発揮できる仕事環境を作ることで、社員1人当たりの生産性が非常に高い。それがやりがいとなって大きな強みとなっている。
昨今は時代の価値観も大きく変化し、嗜好・ライフスタイルの多様化で世の中のニーズや環境変化をキャッチすることは難しくなっているが、コロナ禍においてもいち早く、ニーズをキャッチし、スピーディーに対応した商品展開で業績を伸ばし続けている。


コロナ禍のときは、業務用の酒類の市場は冷え込みましたが、逆に家飲み需要でリーズナブルな価格帯のワインが良く売れました。またコロナ禍明けのときはコロナからの開放感から何故か高額のシャンパンの需要が一気に増えブームになりました。

今、人気があるのは、どんな酒類ですか?
人気というよりは弊社の特長としては業務市場より一般消費者市場向けのワインに力を注いでいます。マーケットインの考え方で一般に家庭で飲むワインは1,000円を超えるか超えないかで大きく販売が変わります。少しでもお値打ちのあるワインをリーズナブルな価格帯で買いたいと思っている消費者が多いんです。ワインの場合は、一般的に見た目だけでは価格が分かりにくいところもありますので、販売する時にいろいろ企画をして、より消費者に分かりやすい提案しています。例えば、オーソドックスですが国際コンクールで金賞を受賞したワインをシリーズ化して販売したり、サックリングポイント90点以上ワインシリーズや、他にはパーカーポイント90点以上、そしてオールドヴィンテージワインシリーズ、フルボディワインシリーズ、お値打ちスパークリングワインシリーズ等々 ひとつの括りで販売していくのが主流になっています。あとはお客様のOEM商材として輸入代行ビジネスも数多く展開しています。



ニッチビジネスのスペシャルカンパニー!少数精鋭、社員数10名で年商35億円を売り上げる酒類の専門商社

ダイセイワールドでは、Youtube(ユーチューブ)でもワインの紹介やお勧めの飲み方やワインに合う料理など、積極的に紹介しています。それを見れば、一度飲みたくなってしまいます。

Youtube:ダイセイワールドチャンネル

ニッチビジネスのスペシャルカンパニー!少数精鋭、社員数10名で年商35億円を売り上げる酒類の専門商社


インバウンドの影響はありますか?
ここへきての円安ですが、その影響で訪日外国人のお客様が増えインバウンド需要が増加してきてます。特に自国で人気の有名ブランドの洋酒や日本で人気のお酒等を日本で買われる外国の方は多いです。ただインバウンド需要とは逆に円安の影響で日本市場は物価が上がり、日本人消費者は対照的によりシビアに商品を求める傾向にあります。また弊社の今後の展開には自社ブランドを育て、他にはないオリジナルの4番バッターが必要と考えています。


ダイセイワールドのオリジナル商品の強化・浸透へ



4番バッターにしていこうと考えている商品はなんでしょうか?
将来的には弊社独自のオリジナル商品の強化が課題です。今まで弊社の販売スタイルはメーカー型のようなじっくりと時間をかけて商品販売展開をするというのではなく、商社的な機能をフルに生かし短いスパンで旬のニーズにスピード対応していくスタイルで商品販売展開をしてきました。これからは、長期的な視野でダイセイワールドのオリジナル商品を生み出し、それを強化・浸透させ育てていきたいと考えています。それが将来の柱となってくれることを切に願う次第です。


ニッチビジネスのスペシャルカンパニー!少数精鋭、社員数10名で年商35億円を売り上げる酒類の専門商社

自分好みのワインが手頃な価格で手に入れば、誰もが買いたいと思うはず。まだまだ日本のワイン市場は発展段階でブランドの規制力が少ないワインはまだまだビジネスとしての伸びしろがたくさんあると久保氏は言います。ダイセイワールドの倉庫には、ワインや日本酒などの商品が500種類から600種類ぐらい保管されており、市場ニーズのリクエストに応じた商品がいち早く提供が可能だ。
自ら絵を描いたものを形にしていくのはおもしろいと久保氏。社員には、商売が好きで元気な夢のある人物が来てくれれば嬉しいとのこと。
ダイセイワールドの社名の由来は、息子さんと娘さんの名前をくっつけたそうだが、大成功したいという気持ちも込めています。
弊社は「小粒でもピリッと効いた山椒」みたいな存在感のある会社でありたいと思っています。そしてスピードと安心感をお届けしながらより良い商品をより消費者に分かりやすくリーズナブルな価格で提供し続ける企業でありたいと考えます。


ニッチビジネスのスペシャルカンパニー!少数精鋭、社員数10名で年商35億円を売り上げる酒類の専門商社

モットーは「楽しくなければ仕事じゃない」。人任せではなく、「ひとりひとり」を「チーム化」し、仕事能力の最大化を図る。現在、後継者として息子も加わり、バトンの渡し方を将来に向けていろいろ考えている。ニッチビジネスのスペシャルカンパニーとして、消費者に寄り添い、リクエストに応える商品をこれからも提供し続ける会社として、さらに飛躍していくに違いない。

株式会社ダイセイワールド
本社:大阪市浪速区元町1丁目2番17号 4階
オフィシャルサイト:http://daiseiworld.co.jp/



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