人が生きていくうえで目を逸らすことができない 「からだ」と「おかね」の不安をなくす

株式会社リグア / 代表取締役社長 川瀨紀彦氏



健康とお金。どちらも人が生きていくうえで欠かせない、プリミティヴ(※1)な両輪である。大阪市中央区に本社を構える株式会社リグアは、そこに着眼して事業を展開。予防医療と金融サービスを柱とし、複数のグループ企業を展開している。同社は2004年に、現代表取締役社長 川瀨紀彦氏が設立した。

※1 プリミティブ(英語: primitive)とは、原始的な・素朴な・未発達な・幼稚な、などといった意味を持つ形容詞。原始的なもの・根源的なもの・原始人・原始美術といった意味を持つ名詞にもなる


人が生きていくうえで目を逸らすことができない 「からだ」と「おかね」の不安をなくす

もともと起業する考えはあったのですが、大学を卒業してからはまず金融サービス業の企業に勤めました。それからホテルの再生業を経て、当社を創業しました。根本にあったのは、健康に携わる仕事をしたいという思い。それがなぜなのかというと、私自身の身体がボロボロだからなんですよ

高校時代はラグビー、大学ではアメリカンフットボールと激しいコンタクトスポーツを長く続けてきた。その代償として手の指は固定できず、力を加えると90度に折れ曲がる。首にはヘルニアが残り、ヒザの後十字靭帯(※2)も切断してしまって今はない。これだけにとどまらず、川瀨社長の身体はまさに古傷のデパートといった状態にある。

※2 後十字靭帯損傷(こうじゅうじじんたい)とは、膝の関節内にある後十字靭帯の損傷をいいます。主に車の事故やバイク事故、ラグビーなどのコンタクトスポーツにて他人と衝突し受傷することが多い疾患です。


大学時代にプレー中のアクシデントで、後十字靭帯を断裂してしまったんです。当時は関西代表の選手を目指していました。手術を受けるとプレーできないブランクが生まれるので、代表に選ばれるのは難しくなる。とても困惑しましたが、そのころに出会った鍼灸院の先生に『正しくテーピングをして、筋力をつければ競技に復帰できる』と言われて、その道を選んだんです。スピードは以前のように戻りませんでしたが、おかげで代表選手になることはできました。そこで健康に携わる仕事は大切だと認識したのが、今の事業を始めるきっかけになります


接骨院のコンサルティングに始まり、
次のアクションへと



社を興して当初に事業の軸としたのは、接骨院のコンサルティング。ただその接骨院は施術の技術はありながらも経営に関する知識がなく、開業からわずかで廃業するケースも少なくなかった。その問題を解決するために、リグア社が接骨院の経営企画室になってバックヤードを支え、先生方には治療に専念してもらう。そうすることで、院が潤滑に運営できる。そのような仕組みを作りあげた。

人が生きていくうえで目を逸らすことができない 「からだ」と「おかね」の不安をなくす

私たちがこの事業を始めるまでは、接骨院の業界には師弟というような関係が残っていたんですよ。といっても接骨院で働かれる方は、経営者の召使いではありませんし、時代もそのようなことを受け入れなくなってきていました。一方でそれまで個人経営だった院を拡張して、法人化する流れにもなってきてました。そうなると、福利厚生や社会保険制度も必要になる。そういった当たり前のことを手助けしながら、売り上げを上げるための施策を提案したりしました。また複数店舗を展開するには銀行から資金調達をしないといけないので、その資金調達のアドバイスなど、本来接骨院自身がやらなければならないことを、フォローしてきました

川瀨氏は立ち上げ当時、事業がなかなか上手くいかないことも多く、温浴施設でフレッシュジュースを販売するなどの副業をしながら苦境を乗り越えたこともあった。やがて地道な努力が実を結び、接骨院のコンサルティング事業が軌道に乗り始めたところで、さらに次のアクションを起こす。

私は以前に金融の仕事をやっていた経験から、お金はとても大事だと思っています。お金があっても健康でなければ幸せではないし、健康を維持するにはお金も必要。まさに、両輪の関係なんですよ


機能性素材の展開に注力し、
社会に貢献する



現在のリグア社は接骨院のコンサルティングをはじめ、保険や投資信託などの金融部門など、複数の事業を行う会社を傘下に収めている。それらを成長させるとともに川瀨社長は、これから新たな領域に注力すべく動き始めている。

私たちは今、IFMC.(イフミック)という機能素材に注力しています

人が生きていくうえで目を逸らすことができない 「からだ」と「おかね」の不安をなくす

IFMC.とは、ナノレベルのミネラル結晶体。数種類の鉱物を組み合わせて鉄分の多い温泉水に一定時間浸し、その溶出液を特殊処理して抽出される。それをボディークリームや衣糧の繊維などに盛り込むなどして、身体に近接させることで血管から一酸化窒素(NO)が拡散し、血管が拡張することによる血行促進効果が期待できるというもの。その効果の「血中一酸化窒素(NO)量の増加」と「血管拡張」、「バランス能力向上」について、2019年7月19日に証明、特許を取得する。
また2020年1月22日にはIFMC.の発する物理刺激を調査するために、日本原子力研究開発機構(JAEA)と高エネルギー加速器研究機構(KEK)が共同で茨城県東海村に建設・運営している大強度陽子加速器施設(J-PARC)にてミューオン源(※3)を用いた構造解析を実施。さらなる、IFMC.の可能性を求め、2023年4月1日~2024年3月31日の期間に国立大学法人京都大学 大学院生命科学研究科と共同研究を実施した。

※3 ミューオンは素粒子で、電子に似た性質を持ち、電気素量に等しい負の電荷と1/2のスピンを持っています。静止質量は電子の約206.7倍で、平均寿命は約2.2マイクロ秒です。
人が生きていくうえで目を逸らすことができない 「からだ」と「おかね」の不安をなくす

このような効能から、現在は分子の素材でクリームの開発や化粧品、テーピングを作るなどの商品を開発している状況です。まだ表には出しておりませんが、みなさんがご存知の有名アスリートの方々にもご採用いただいています

一般的な知名度はまだまだかもしれないが、この商品は右肩上がりに売り上げを伸ばしているという。そんなIFMC.を次の事業の柱と見据えつつ、健康とお金の両輪を大事にするリグア社を統べる者としての考えとは。

実は今の日本は、70歳以上から莫大な医療費かかるんです。70歳までに1,500万なのに、70歳超えてからさらに1,500万。70歳を超えてから、莫大に医療費がかかるんです。そのうち運動機能の障害と脳の血管の障害が、40%を占めている。私はこれをIFMC.が軽減すると考えています。このIFMC.で社会貢献をしたいんです

本懐である健康とお金に軸足を置きながら、新しい機能素材に着目しながら発展を探る。川瀨社長の挑戦は、始まったばかりだ。

株式会社リグア
本社:大阪市中央区淡路町2丁目6-6淡路町パークビル2号館
オフィシャルサイト:https://ligua.jp/




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